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総務大臣・地方6団体代表者意見交換に橋会長が出席

総務大臣と地方6団体代表が意見交換

 全国町村議会議長会の橋正会長(群馬県榛東村議会議長)など地方6団体の代表は、平成25年1月25日、総務省において、「総務大臣・地方6団体代表者意見交換」に出席し、新藤義孝総務大臣ほか総務省幹部と意見交換を行いました。
 冒頭、新藤総務大臣からは、「地方公務員給与の削減時期について、財政当局から4月からの実施を求められているが、組合交渉や条例改正等を考慮して、6月議会で条例改正をしていただくことを考慮して7月から実施することで調整中である。地方公務員給与の削減は、単なる国の財政再建のためでなく、地方財政計画に「防災・減災事業」、「地域の元気づくり事業」の2つの柱を明確に打ち立て、給与削減額に見合った事業費を歳出に計上したい。さらに地域の元気づくり事業の算定に当たってはこれまでの地方の行革努力を適切に反映していきたい。平成25年度の地方の一般財源総額は、実質的に平成24年度の水準を下回らないよう最大限の努力をして参りたい。平成26年度以降の地方公務員給与のあり方については、地方の皆様にも参画していただき改めて議論していきたい。」旨の発言がありました。

 これに対し、本会の橋会長からは、「我々議会は、執行部から提案された給与改正条例案を審議する立場にある。そのため職員や議会に十分な説明ができるような理由にしてもらわないといけない。国において、慎重な対応をお願いしたい。」旨の発言を行いました。
 一方、他の地方6団体代表からは次のような発言がありました。
○ 地方公務員の給与については、今回、閣議決定がなされたことは大変遺憾である。公務員の給与のあり方を含めて根本的に検討していく中で結論を得るのが筋であって、国の財政状況や国家公務員の臨時的措置をもって地方公務員の給与を削減するというのは禍根を残すものである。
○ 地方公務員の給与を減額することは地域経済に大変大きな影響があるのではないか。また、給与カットするのであればその分がきちんとどこに充てられたのか分かるようにしてもらいたい。
○ 国が個々の地方公共団体の給与決定にまで介入することは絶対にないようにしてもらいたい。我々地方はこれまで独自の定数削減や給与削減を行ってきたが、国家公務員は2年間で7.8%程度の臨時の給与削減であって、3.5万人の定数削減もきちんと計画的に行うべきである。
○ 本来は国と地方の協議の場を開催して、協議すべきであると思うが、時間的余裕がないと思うので、地方6団体で意見をまとめるので、それを国・地方協議における地方側の意見として検討していただきたい。
○ 給与を引き下げない団体には元気づくり事業のお金は配らないという報道もあるようだが、もしそうであればそういうことがないようにしてもらいたい。地方公務員の給与は、地方が自主的に決定するものであり、7.8%削減を一律に国から強制されるものではなく、それぞれの状況に応じて柔軟に、弾力的に対応していただきたい。
○ 地方の元気づくり事業の算定に当たって、地方の行革努力を反映する際は、短期で捉えるのではなく、これまでの定数削減を含めた地方の総人件費の削減など地方の行革努力を全体として評価すべきものである。
○ 町村は長い間、国を下回る給与であり、今回突然に国家公務員の臨時の措置に準じろというのは乱暴な話であり、説得力がない。協議する時間を十分にとって国・地方双方の理解のもとで進めるべきである。また、この削減は本当に一年限りのものなのか大きな不安がある。
○ 地方の行革努力をラスパイレス指数のみで判断してもらっては困るし、地方交付税を政策的に強制的スタンスで使うのは、大きな禍根を残すこととなるのではないか。できるだけ柔軟な取扱いをお願いしたい。

 最後に、新藤総務大臣からは、「きちんと最終決着に向けて進めていきたい。国と地方の協議の場を今後どのように進めるかについては、官房長官と相談していきたい。また、今回、防災・減災事業、地域の元気づくり事業の額は、給与削減に見合ったものにさせてもらうと計画しているので、弾力的な運用というのは悩ましいところがある。よく研究させていただきたい。」旨述べられました。

〔地方六団体出席者〕
 山田 啓二  全国知事会会長(京都府知事)
 林  正夫  全国都道府県議会議長会副会長(広島県議会議長)
 森  民夫  全国市長会会長(新潟県長岡市長)
 渡辺 光雄  全国市議会議長会副会長(神奈川県藤沢市議会議長)
 藤原 忠彦  全国町村会長(長野県川上村長)
 橋  正  全国町村議会議長会会長(群馬県榛東村議会議長)

〔総務省出席者〕
 新藤 義孝  総務大臣 
 坂本 哲志  総務副大臣 
 北村 茂男  総務大臣政務官


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