全国町村議会議長会

　平成１８年２月２８日、第２８次地方制度調査会第５回総会が開催され、「道州制のあり方に関する答申」を決定しました。
　全国町村議会議長会からは川股博会長（北海道由仁町議会議長）が出席し、意見陳述を行ないました。
　川股会長は、道州制について、地元である北海道がモデルケースとして検討している「道州制特区」を例に挙げ、
　①　「北海道道州制特区推進法案」を国会に提出し、道州制への取り組みを更に強化
　　していこうとしているところであるが、一方では国の機関の統廃合や北海道に対す
る補助金の特別措置と言った問題との関係で異論も出ている。
　②　我が国において、道州制が成り立ちうるには、国から地方へと都道府県から市町
　　村への思い切った権限移譲がなければならないと思うが、現実には、三位一体の
　　改革で示されたように国の地方分権への意欲はまことに乏しく、また、町村も合
　　併、合併で落ち着いて道州制を考えるゆとりがない状況にある。
　③　北海道ですら道州制についての道民の理解度は決して高いとは言えない。おそら
　　く同じようなことが我が国全体にも言えるのではないか。
　④　道州制に対し個々の町村がどう受け止め、そして町民、村民がその必要性をどの
　　ように理解するかが、まさしく今後の問題であろう。地方分権の大きな動きの中でこ
　　の道州制を捉え、誰もが納得できる形で、国民的に広く議論を深めていく必要があ
　　る。
　などの意見を述べました。
また、他の委員からも
　①　道州制への移行については、国と地方のあり方について国民的な議論が必要。
　②　道州が新たに担う事務のイメージをもっとはっきりさせていくべき。
　③　道州制の導入には政治の強いリーダーシップが必要であり、プログラム法の制定も
　　行うべき。
などの意見が出されました。