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「分権改革プログラム」等について6団体代表と竹中総務大臣が会談

6団体代表と意見交換する竹中総務相

 全国町村議会議長会の川股博会長(北海道由仁町議会議長)など地方六団体の各代表は、平成18年5月17日、総務省において開催された「地方財政に関する総務大臣・地方六団体会合」に出席し、竹中平蔵総務大臣及び総務省幹部と会談を行ないました。
 会談の冒頭であいさつに立った竹中総務大臣は、さる5月10日の経済財政諮問会議に提出した「分権改革プログラム」について、プログラムに掲げた新型交付税や新分権一括法の制定など6つの改革をパッケージで改革していく考えを説明するとともに、「歳入・歳出一体改革」等の議論の中で交付税削減論が後を絶たないことに触れ、「交付税は最終支出ではなく、中間支出であることを引き続き訴えていきたい」と述べ、プライマリーバランスの黒字化については、国と地方が納得する形でやっていくべきとの考えを示しました。
 これを受けて、麻生渡全国知事会会長(福岡県知事)は、総務大臣の地方分権21世紀ビジョン懇談会と地方6団体の新分権構想検討委員会の意見(中間報告)について「共通点が多いと認識している」と述べる一方で、新分権構想検討委員会の中間報告について説明し、中間報告の7つの提言をパッケージとして実現させるために地方の意見提出権の行使を視野に入れていることを伝えました。
 これに対し、竹中総務大臣は、「意見書提出権は是非活用して欲しい」と述べ、地方が一致団結して分権改革に臨む姿勢を歓迎しました。
 また、麻生知事会会長は、地方交付税について、中間支出である交付税の削減論をする前に、最終支出を減らすために国の関与や二重行政の解消の議論をすべきと指摘し、公営企業金融公庫改革については、廃止後も小規模自治体が資金調達できる仕組みを構築するよう求めるとともに、これら地方の意見を国に届けるため、「国と地方の協議の場」の再開と「経済財政諮問会議」における意見陳述について要請しました。
 そのほか、山出保全国市長会長(金沢市長)は、国庫補助金改革について、「補助率引下げでは国の関与が存続し地方分権にならない」と述べ、国庫補助金改革に多くの課題が残っていることを指摘し、歳出削減については「単独事業削減論があるが、そうなれば法定受託事務の返上論がおこり、生活保護の返上もおきかねない」との考えを示しました。

〔地方六団体出席者〕
 麻生  渡  全国知事会会長 (福岡県知事)
 佐藤 元彦  全国都道府県議会議長会副会長(新潟県議会議長)
 山出  保  全国市長会会長 (金沢市長)
 国松  誠  全国市議会議長会会長 (藤沢市議会議長)
 山本 文男  全国町村会会長(福岡県添田町長)
 川股  博  全国町村議会議長会会長 (北海道由仁町議会議長)

〔総務省出席者〕
 竹中 平蔵  総務大臣
 山崎  力  総務副大臣
 林  省吾  総務事務次官
 高部 正男  自治行政局長
 瀧野 欣彌  自治財政局長
 小室 裕一  自治税務局長


資料:「分権改革プログラム(地方財政改革について)」はこちら


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