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最優秀賞(第1位)
埼玉県寄居町議会「お元気ですか寄居議会です NO.106」
お元気ですか寄居議会です NO.106
[WEBカタログ:冊子が確認できます。]
審査講評
議会を「住民自治の窓口」と位置づけ、町民を主役とする「議会だより」が志向されています。自治体の経営資源が制約傾向にあるなか、住民各層のニーズをくみ上げ、政策提言に反映させるツールとして活用、読者と共に課題と向き合い、自治を機能させての課題解決がめざされています。
この9月定例会号のトップは、決算審査の報告です。予算執行で「財政は良好」としながら、町民の生活実感との違いに着眼、「議会のギロン」「ギカイ視点」「議員の視点」の各コーナーで成果や課題などの評価を明示されます。
コロナ禍で予算執行ができず中止や延期になった事業があるなか、町民自ら興した「まちづくり活動」を発掘、「特集 住民自治のチカラ」の事例を総力取材での紹介です。住民多数の名前・顔写真・コメントの3点セットで登場します。
さらに、本町独自の「議会発政策サイクル」の一環、「決算では終わらせない!」(下の図版参照) に注目しました。議員から出された提言を全員協議会の自由討議から全会一致の3項目の提言、令和5年度予算につなげました。議会・議員の存在感が示されます。
毎号新たな住民コメント掲載は、町民の関心を引き、新規読者を獲得し「読みたくなる議会報」の先鋒を務めます。
(芳野)
デジタル社会が進み、ペーパーレス化の要請も強まる中、紙媒体のあり方が問われています。寄居町議会の広報は、以前から「定例会の報告」というより、住民の代表機関である議会がいま何を焦点化し、発信すべきか、問題提起型の広報を重視してきました。とくに、企画の「切り口」へのこだわりが持ち味といえます。
令和3年度の決算審議にからめた特集は、コロナ禍の閉塞感を打破する「カギ」として「住民自治のチカラ」にフォーカスしています。その内容は、住民グループによる町の活性化、健康づくり・仲間づくり、ボランティアといった取り組み。担い手が、ほとんどシニア世代であることが少し気になりますが、「行政だけにまかせておけない」という町民の声とアクションが目を引きます。
取材に複数の議員が同行し、ヒアリングと撮影を分担することで、いい表情をとらえていることも評価ポイントの一つです。
当該号全体の中では、P14-15の次年度予算編成に向けた議会から行政への提言が印象に残りました。文章量に抑制を効かせ、議会の役割と存在感を伝えるビジュアル中心でまとめ、目を引く力量はさすがというしかありません。
(吉村)
特集「住民自治のチカラ」は、町の活力化への取組み・高齢者の健康活動促進・子ども見守りなど、行政任せではないNPO及びボランティア団体の協働活動に焦点をあてています。住民の目を引く情報でしょう。また、議員の取材情報で各紙面を編集構成し、住民自治活動への呼びかけを伝える「議会の視点」、行政への質疑情報を伝えた「ギカイ議論」を設けています。「住民自治の窓口」としての役割を果たす、議会姿勢を強く感じる編集となっています。
令和3年度決算の重要事業を各議員が評価した紙面と共に、次頁には、決算を踏まえ新年度予算への反映を図る提言事項を伝えた「町長に提言」も配置しています。議会の担う役割が、住民に分かる紙面構成と情報です。
各紙面から、情報の伝え方を定めた編集方針がしっかりとしており、議会活動を伝える編集視点が巧みです。また、見出しを大きく訴求し、視覚的なインパクトを高めています。あわせて、情報の視覚化を考慮し、切り抜き手法を多用した写真と大胆な紙面レイアウトが、紙面をアクティブに見せています。住民の目を紙面に導く、編集及び表現のバランスに秀でている広報紙です。
(長岡)
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