岩手県金ケ崎町議会　議会だより金ケ崎 No.106
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審査講評

　過去10年間に入選7回、奨励賞1回を誇る広報紙であるが、今般、初めての最優秀賞受賞となった。
　これまでの入選実績が示すように編集技術は申し分ないうえに、発行までの所要日数が27日と1か月を切っており、情報の鮮度が高い。
　紙面についても、冒頭の見開きページが3月定例会全体のリードの役割を果たしており、メインとなる「予算」の全体像やポイントを円グラフとイラストで簡潔にまとめるなど、目に訴える効果を十分に発揮させ、次ページ以降の記事（質問、予算委員会、議案審議等）への誘導が見事に行われている。
　また、特集記事とした「中学生議会」や施政方針への質問記事に盛り込んだ「新事業にまちの声」など、随所に住民の目線に立った記事を配置している。
　一方で、一般質問の記事では議員の心情を吐露する「議員のつぶやき」を入れるなど、記事に双方向性を持たせ、住民と議会の距離を縮めようとする努力が垣間見える。
　また、各ページの欄外（下段）の「議会トピックス」で本文情報に厚みを持たせたり、Q&A記事「教えて議会のこと」で議員報酬に切り込んだりと、多彩な企画で読者の興味を引きつける細かな配慮がある。ただし、「議会トピックス」の語り口に、やや「慣れ」が感じられ、筆者の視点が強調されているので、読者にとっての必要なトピックスなのか、取捨選択をしっかり行う必要がある。
　編集・デザインについても、記事と写真の配置、余白の使い方など、基本フォーマットは完成の域にあり、ページが開いた瞬間に伝えたいことがわかる、という高レベルの編集技術を備えている。特に一般質問記事は、質問内容と写真がマッチしているだけでなく、添えられたキャプションも的確である。
　表記の面においても、氏名や地名等の固有名詞に振り仮名があり、用語の解説やカッコ書きで添えた言い換えが手当てとして行き届いている。

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