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長野県南箕輪村議会の事績

会と語る会 ~住みよい村を作るために~
議会と語る会 ~住みよい村を作るために~

1 議会活性化への取組み

(1)自立の選択

 南箕輪村は、平成の大合併の折、隣接する伊那市との合併について議論が行われ、住民投票の結果、自立の道を選んだ。しかし、当時政府が打ち出した三位一体改革により今後の財政運営は大変厳しくなることが予想されたことから、議会として検討すべきことについての議論を行った結果、すぐに取り組める改革として、議員歳費を削減するに至り、議員定数削減(16人→10人)や議員が会議に出席した際の報酬支払いの廃止等を決定した。

(2)「議会活性化検討特別委員会」の設置

 地方分権や地域主権が叫ばれるなかで、住民の代表として政策を提言し、行政を監視する地方議会の役割と責任も大きくなってきたことから、さらに活発な議会活動を目指し、また住民に開かれた議会となるため活性化に向けた検討を始め、平成23年6月定例会において「議会活性化検討特別委員会」の設置を決議した。
 同委員会では、平成25年5月までに調査研究のための委員会を20回開催し、また、議会あるいは村政に対する住民の意見を聞くため、区長会や民生児童委員会、農業委員会や交通安全協会をはじめとする村内各種団体(18団体)との懇談会を開催した。
 その中で、村民の求める「住みよい村づくり」を実践するには、議会改革の動きを将来にわたって継続していくこと必要であり、そのためには、村民と議会と行政がどのように関わっていくかという基本的事項を「議会基本条例」に定める必要があるとの判断から、平成25年3月定例会において制定した。

(3)「議会基本条例」の制定

 村民に選ばれた議員は、これからも村民と一緒に考えながら、よりよい村づくりに向けて議会活動に取り組んでいかなくてはならないという思いから、「南箕輪村議会基本条例」には、議員及び議会の責務や活動原則、村民や村長と議会との関係などを明らかにし、村民の負託にこたえ、村民の福祉の向上と村政の発展に向けて行動すること等が謳われている。
 基本条例に基づき、住民の声を聞き、政策提言につなげるための試みとして、全議員参加による「住民と語る会」や、各種団体との「懇談会」を持つようになった。参加者からは、議員の顔を見ながら話を聞くことができ、議会を身近に感じられたと好評を得ている。
 また、これら住民との意見交換の中で「議会の対応が遅い」との指摘を受けたことから、議会では各委員会の長を集めた「委員長会議」を随時開催し、議会改革の推進状況や、基本条例に沿った議会活動が行えているかを自らチェックするほか、住民から寄せられた意見の窓口として、担当委員会への意見の振り分けやスケジュール調整を行い、よりスピーディーな議会活動が行えるよう努めている。

(4)活発な議論を行うための工夫

 毎月1回のペースで、「議会全員協議会」を定例開催し、村からの協議事項や当面の村政の課題について議員同士の自由な討議を行い、村への政策提言に役立てている。
 また、一般質問では一問一答方式を取り入れ、村政に対する課題を一つずつ取り上げ、質問と答弁を繰り返すことにより、論点が整理され、一歩踏み込んだ深い審議が行われるようになった。
 さらに、議会のテレビ中継を始めたことも相俟って関係資料を提示しながら質問をする議員も現れるなど、傍聴者や視聴者にも分かりやすい一般質問となるよう議会全体で取り組んでいる。

2 より開かれた議会へ

(1)「議会と語る会」の開催

 住民から、「議会や議員の活動がよくわからない」、「閉鎖的である」との指摘を受けたことの反省から、住民に分かりやすく、村民と一緒に考え行動し、民意が反映される議会活動とするために、広く住民と懇談できる「議会と語る会」の開催について研究し、平成24年11月に初めての懇談会を開催した。
 同懇談会には、約70人の住民が参加し、参加者からは議会運営に関する質問や村政に関する要望等の様々な意見が出され、その内容に応じて所管する委員会に所属する議員からそれぞれ回答するなどして活発な意見交換が行われた。
 「議会基本条例」においても、村民との意見交換の場を設けその声を村政に活かすため、議会報告会、村民各層及び各団体との懇談会を開催することが規定され、平成25年度には「人口が15,000人を超え、さらに増え続ける当村の課題について」をテーマとした「第2回議会と語る会」(平成26年2月開催)が開かれたほか「小学校PTA」や「農業生産法人」など村内で活動する各種団体との懇談会を計21回実施した。

(2)議会からの情報発信の強化

 南箕輪村議会では、昭和63年から定例会毎に年4回の「議会だより」(議会だより編集委員会)を発行してきたが、住民との懇談の中で「議会からの情報発信が足りない」との指摘があったため、新たに「情報委員会」を設置し、まず始めに議会のテレビ中継に取り組むこととし、平成24年9月定例会から放送を始めた。さらに、いつでも何処でも誰でも本会議の模様が視聴できるように、議会ホームページ上で動画配信も始めた。
 情報委員会は、このほかにも「議会ホームページ」を担当し、議会情報の発信に力を入れている。ホームページをリニューアルした際には、より身近な議会となるよう議員名簿に顔写真を添付するなど住民に親近感を持ってもらえる工夫をするとともに、本会議の日程や、一般質問の項目を事前にアップするなどして傍聴しやすい環境づくりにも尽力している。
 さらに、議会の露出機会を増やすべく、新聞、ケーブルテレビ局、地元有線放送などの報道機関に対し、議会の活動予定等について積極的に情報提供し、議会活動が住民の目に触れる機会が多くなるよう努めている。

(3)住民とともに活動する議会を目指して

 議員の顔が見える議会活動に資するため、議員自らが村内防犯パトロールを行ったり、交通安全運動へ参加したりするなど、地域の安全対策や危険個所の把握に努めることはもとより、絶えず住民とともに活動し、住民にとって身近な議会・頼れる議員となれるよう心掛けている。

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